なぜグランドが必要か?

世界中のすべての子どもが安全にサッカーできる場所を。

路上でするサッカー、いわゆるストリートサッカーをしている子どもは世界各国にいます。壁や石、靴など身近にあるもので自分たちだけのグランドを作り、サッカーしている様子は見る者を惹きつけます。しかし一方で、行き交う車や地面の安全状態に目を向けると、子どもたちが怪我や命に関わるリスクがあることが分かります。

グランドは子どもたちが思い切りサッカーを楽しむ場所になるとともに、命を守る場所になります。


グランドがあると実現できること

1.「命を守る」

グランドは、子どもたちを交通事故から命を守ることができます。特にブラジルは1時間に5人が交通事故で亡くなる*ほど交通事故死亡率の高い国です。実際に、元ブラジル代表のマイコン選手、ミシェル・バストス選手の兄弟はストリートサッカー中に車にはねられて亡くなっています。子どもたちに大切なことは、ストリートサッカーに加え、普通のグランドでサッカーできる選択肢を持てることです。

2.「教育を変える」

グランドは、子どもたちの学力、そして人間力を高めます。学校と連携し、授業のカリキュラムの中でグランドを活用することで、子どもたちの授業出席率や学習意欲の向上に寄与しています。また、グランドで友達や大人と過ごす時間が増えるため、思いやりや自信、コミュニケーション能力といった人間力を高めることができます。

3. 「治安を良くする」

グランドは、薬物やギャングから子どもを守ります。プロジェクト実施先の中南米の社会課題の一つは、ギャングや薬物売買が身近にあることです。特にその罠にかかりやすいのが、放課後の子どもたちです。放課後、子どもたちはグランドに行くことで、そうしたリスクから身を守り、且つ仲間たちと一緒に健康な生活を過ごすことができます。

4. 「可能性に挑戦できる」

グランドは、子どもたちが自分の可能性に挑戦する機会をつくります。グランドは、人に出会い、思い切り体を動かし、自分の可能性に挑戦できる場所です。サッカー選手を目指す子、新しい夢や目標を見つける子、そうした子どもたちを支える町の大人たち。グランドがハブとなり、町の未来をつくることができます。